02/22: [フルモデルチェンジ]ダイハツ タント
■広さ、使い勝手、走り、いいとこ取りの理想的な軽自動車
◆コンセプト
初代からのコンセプトを継承しつつ使いやすさを向上
軽自動車の規制あるサイズの中で、驚くほど広い室内空間を実現し、特に子育て層から強い支持を得た初代タント。2代目となる今回はさらなる広さに加え「使いやすさ」も追求。左のリアドアに軽初となるセンターピラーレス&スライドドアを採用し、開放感と乗降性に優れる。そして、広いだけでなく子育てファミリィの母子の意見を取り入れた利便性の良い、機能的なユーティリティも自慢。
子育て層をターゲットとした機能コンシャスな優しい顔の「タント」と、感性を重視する男女向けのキリッとシャープなマスクの「タントカスタム」の2タイプをラインナップする。
また、プラットフォームからエンジンまで一新。走りの基本性能も大幅向上している。
◆室内&荷室空間
広さに関しては言うことなし!フラットフロアで快適性も十分
驚くほど大きな開口部をもつスライドドアは、チャイルドシートやベビーカーも楽に運び込める。フラットフロアで乗降性に優れるため、子供のみならず高齢者などにも優しい車だ。しかも離れた場所からでも開閉できたり、半ドアの位置まで閉めると自動的に締まるイージークローザーなど安全で便利な機能まで備わっている。室内空間は、助手席を倒すとシートバックがテーブルになったり前方に大きくスライドできたりと、「広さ」をより有効活用できる工夫がなされている。ルーフのオーバーヘッドコンソールに至るまで、デッドスペースゼロの収納の充実度も見事。撥水加工のフローリングフロアや手触りにまでこだわったインテリアなど、女性目線&アイデア満載の快適な室内空間だ。
◆ドライブフィール
トールボディでも心配無用!しっかりとした足回りをもつ
見るからに背が高く、乗れば驚くほど広い。そんなパッケージでありながら走れば背の高さ、重心の高さを感じさせない安定感と俊敏性がある。心配だった左側のピラーレスだがボディ剛性も絶対値、左右のバランスを含め弱さを感じさせることはない。補強も含め先代から30kg重くなったが、燃費は大幅に向上している。その陰の立て役者がCVT。滑らかな加速フィールと燃費双方に奏功している。「タント」はマイルドな乗り味が印象的なのに対して、「タントカスタム」のRSはターボエンジンとCVTの組み合わせでスムーズ&俊足、そしてそれを支えるしっかりした足元も安心感が高い。「リビング感覚」の室内だが、「車」としての走りの本質もきちんと追求している。◆こんな人にオススメ
子育てママには文句ない、至れり尽くせりのタント。一般道メインの生活圏内で乗ることが多く、止まった状態で室内を使うことの多い人には「タント」を。一方、スタイリッシュさを求め、高速クルージングもする人には「タントカスタム」がオススメ。広い室内や撥水フローリングフロアはマリンスポーツ派にも魅力的な車だろう。| 主要諸元のグレード | カスタムRS |
| 駆動方式 | 2WD |
| トランスミッション | CVT |
| 全長×全幅×全高(mm) | 3395×1475×1750 |
| ホイールベース(mm) | 2490 |
| 車両重量(kg) | 960 |
| 乗車定員(人) | 4 |
| エンジン種類 | 直3DOHC |
| 総排気量(cc) | 658 |
| 最高出力[kW(ps)rpm] | 47kW(64ps)/6000rpm |
| 最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 103N・m(10.5kg-m)/3000rpm |
| 10・15モード燃費(km/L) | 19.2 |
| ガソリン種類/容量(L) | 無鉛レギュラー/36 |
| 車両本体価格 | カスタムRS(2WD) 161万7000円 タントXリミテッド(2WD) 132万3000円 |
01/29: 【試乗by西川淳】ダイハツタントはミラクルオープンドア
軽自動車なのにダントツの開放感
昨年末にとあるパーティでダイハツ箕浦輝幸社長とお話させてもらったとき、こういう時代だからこそ日本の軽自動車は今こそ世界に向けて発信すべき存在、というようなことをおっしゃっていた。よくできたコンパクトカー、という意味では最新の軽自動車を超える存在は、世界のどこを見渡してもないからね。そのとき、新型タントのことにも少し触れられて「よう頑張って作ったけれど、重量の問題(少し増した)など改善の余地はまだまだある」ですと。いやぁ凄いな。トップがこうヤルキ満々やと現場はめっちゃ大変やろな、と思ったもの。
軽自動車って、どんどん装備を充実させて性能も進化させ安全性を高めつつ、生活車なんだからできるだけ安く作って安く売らなければならないわけ。燃費性能も上げなきゃいけないし。すごい矛盾の中にあるんだと思う。経営と車作りの現場は、目指す目標が同じでも毎日戦争してはるんやろな。まぁ、そういう中からこそ新しい技術やできる人は生まれてくるもんやろうけど。例えば軽量化なんていうこれからの自動車の鍵を握るテクノロジーは、まさに矛盾との戦いやから。
というわけで、新型タント。今年から自動車“趣味”ライターとして、矛盾を怖れることなく取り組む決意をした西川にとっては、今最も遠い存在でもあるわけです。ボクにとっては今年最初の試乗会(フォレスターやら何やら今年はスタートから行けずにいたので)。場所は雪降る木更津かずさアカデミアパーク。同じく最も遠い存在の赤いGT-Rで駆けつけた。
見るからに奥様ご用達な“ノーマル”と、見るからにヤンママご用達な“カスタム”と。カスタムはオトコ用って言ってるけど、違うと思うな。だって木更津周辺でもカスタム系で“窓全開たばこスパー”ってヤンママ、いっぱいいたし、めちゃくちゃ似合ってたもの。そうそう、カスタム用のオプションパーツが凄い!種類も凄いが、センスも凄い。まるで地方のゴージャスキャバクラみたいな仕様が一番気に入った!経営陣との戦闘激しい車作りの現場と違って、オプションパーツ企画はめっちゃ楽しそうやん。
新型のポイントは助手席側フル開口タイプのドアシステムを採用したこと。スイング式ドア+電動スライドドアで、両方開けると巨大な開口部が。トヨタアイシスと同じね。30kgほど、こちら側が重いらしい。左右の重量差から生じる走りのバランス問題もそうだけれど、全開口の場合もっとも気を使うのは側面衝突だ。そもそも皮の薄い軽自動車だから余計に難しかったはず。それほど高速で走らないし街乗り中心の背高軽自動車だから走りよりもこっちが大切。実際、そのへんをちょろちょろ奥様気分で乗る限りは、フツーでしたよ。走り。シャーシ屋(編集部注:シャーシ開発部門の意味)さん、操安屋(編集部注:操縦安定性開発部門の意味)さんが頑張った。
ダイハツの軽自動車って、現行ムーヴあたりからはっきりと車の質が変わって来ていて、こう言っちゃ何だけど、すごく車らしくなった。ミラ乗ったときなんか、ヨーロッパのコンパクトカーみたいだと思ったくらい。新型タントも、静かだし、しっとりと走るし、乗り心地も悪くない(カスタムは40km/h前後の乗り心地にやや難あり。どうせもっとひどい乗り心地に改造したりするのだろうけれど)。
それに開放感は、やっぱり物凄い。何が凄いって、ルームミラーに顔が映らない!広いんだよなあ。CVT(高くて重いが燃費がいい)とAT(安くて軽いが燃費がきつい)の両方を用意した。個人的にはCVTの滑らかな走り味をヨシとしたいが、少しでも安い仕様が欲しいユーザーは、やっぱりATを選ぶだろうな。ちゃんと変速ショックが出たほうが“走ってるぞ”感があって、安心だという人も多いし。
今回登場した車、メーカーたち
ライバルの車たち
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